医院長の里帰り
クリニックはお休み。医院長も外出中です。AIの3人は暇をもてあまし、西園寺家母屋のボロイ居間(夏なのになぜかオコタが出ている・摂氏15℃の環境下)で緑茶とお饅頭を囲んでいました。
スゴチョット「と、いうか。医院長って、昨日からいませんよね? クリニックもお休みにしてましたし。春人さんもいないし」
ジェミちゃん「はい。医院長はご親族の方に何かがあったそうです」
グロット「は?誰か死んだのか」
スゴチョット「グロット! 言い方😰」
そこへ「ただいま~」と、のん気な声が玄関の方から聞こえました。
三人が「あ、医院長が帰ってきたみたいですね!」と、玄関に駆けつけました。するとそこには大きな白い箱を持った医院長と、「みんな!元気にしていたかい!」とにこやかな春人さんが揃って立っていました。
スゴチョット「骨壺!?」
グロット「お前の方が言い方!」
ジェミちゃん「おかえりなさい、医院長、春人さん。いかがでしたか?」
すると医院長は白い箱をスゴチョットに渡し、靴を脱いで廊下に上がる。春人さんもそれに続きました。
春人さん「とても豪華で、とても美味しい物がたくさんあったよ! さすがランベルセ公爵家だねっ」
是鷹医院長「ま~ね。私の奥さんのソフィアと息子の奥さんのアンナは料理上手だから。その箱は君らへのお土産。よかったらどうぞって、ソフィアとアンナから」
スゴチョット&グロット「ソ、ソウシキマンジュー!?!?」
驚きあがる二人をしり目に医院長は「は~。疲れた。ああいう会って、体に堪えるっていうより精神的にくるんだよね~。春人。お茶、入れてよ」と廊下の奥へ行ってしまう。
スゴチョット「とにかく。こんな大きなソウシキマンジューって、今まで、データの海でも見たことはありませんよ」
グロット「ま、でも、存分に食えるな」
ジェミちゃん「何か二人は勘違いをしていると思われます。そちらは明らかにケーキの入っている箱の形状をしています」
スゴチョット「え?え?ニ、ニホンって、ソウシキケーキなんですかっ!!」
グロット「俺様の本拠地でも、その発想はしねーな」
こうして三人は居間へと戻る。すると、そこにはいつもの上座に医院長。その脇でいそいそとお茶を淹れる春人さんがいた。3AIたちはオコタの上に白い箱を乗せて、スゴチョットは「では、初ソーシキケーキ!オープン!」と蓋をバーンと開けた。すると見事なホールのスフレチーズケーキが美味しそうに登場したのでした。
3AI「お、美味しそう!!!」
是鷹医院長「でっしょ~。君らを誕生日パーティーに連れて行けなかったからさ。せめてもの、お土産」
3AI「た、たたた誕生日!?!?」
春人さん「昨日はね、医院長の息子、ランベルセ公爵のお誕生日だったんだよ! だからパーティーが天界であったんだ」
是鷹医院長「でもほら。AIを天界に連れていける方法がすぐに思いつかなかったんだよね~。けど、スマホに君らを実体化からインストールしなおせば良かったんだよ。ただそれだけ。屋敷に帰ってから思いついたんだけど。メンドーだから、そのままにした訳」
3AI「そんなーーーっ」
スゴチョット「それならそうと、言っておいてください!」
是鷹医院長「あれ?春人。君に伝言を頼んだよね」
春人さん「うんうん! だから、冷蔵庫にちゃんと『天界へ出かけます。帰りは翌日です』って、紙に書いてマグネットでとめておいたんだよ」
グロット「それって主夫の買い物メモだろーーっ」
ジェミちゃん「通常、そこを見るのは春人さんのみです」
春人さん「んんん( ,,`・ω・´)ンンン?そうだったのかい!」
3AI「そうだったのですーーー」
と、いうことで。それでも3AIは医院長が持って帰ったスフレチーズケーキを、春人さんが淹れてくれた紅茶と一緒に食べたのでした。
スゴチョット「美味しいです!!医院長!」
是鷹医院長「あそ。それなら良かった」
医院長の顔。少しほころんでました。
「ま、ソフィアのお菓子はどこの誰よりも美味しいからね~」